マラソンにウエイトトレーニングを行う必要がないと考えている方が多いと思います。その理由としてこんな意見を多く聞きます。
- ランニングにそこまで筋力は必要ない
- 自重の筋トレで回数を多くして筋持久力を高めることが大切
- 走るキツさはいいけど、筋トレのキツさは嫌い
- 走る以外の練習を不要と考えている、または時間がなくて行っていない
結論から言うとマラソンを速く走りたいランナーはウエイトトレーニングは必要です。
ただ初心者のランナー、筋トレを全く行っていないランナーには不要です。その理由としてウエイトトレーニングの目的は最終的にマラソンを速く走ることに繋がるので、タイムを気にしていない方は行う重要性は低いと思います。また筋トレを全く行っていない方は、自重でしっかりとした筋トレのフォームを身に付けることから行うべきです。ここからウエイトトレーニングを行う理由を説明していきます。
ウエイトトレーニングの目的
そもそもウエイトトレーニングにはどのような効果があるのか?シンプルに考えると筋力やパワーを上がります。
ランナーがウエイトトレーニングで得られる効果
ランナーのウエイトトレーニングでは高重量で出力を上げることが必要です。ただ重さを上げることが目的ではないので最終的に出力のスピード、タイミング、方向を考えてトレーニングすることが大切です。これらの要素が上がることで運動効率やスプリント能力が向上します。
それではマラソンのどんな時にウエイトトレーニングの効果を実感できるのか?
そのためにマラソンや長距離走の後半の辛さを思い出して下さい。
疲れ切った状態で「◯◯筋を意識して走ろう。」「体幹を意識して良いフォームで走ろう。」と考えてもこれはとても難しいです。誰でも本当にキツい時はフォームは崩れてしまうと思います。
ウエイトトレーニングの効果として運動効率が上がるので、エネルギー消費や筋の疲労に影響します。エネルギー消費・筋の疲労を抑えられることでマラソンの後半を楽に走れる可能性があります。
またウエイトトレーニングによりスプリント能力も向上しますので、最後のラストスパートでも1段階ギアを上げることができるかもしれません。
*市民ランナーの方はマラソンのラストスパートの頑張り過ぎは心臓に急激な負荷がかかりますのでご注意ください。
体幹の強化にもなる?
マラソンに必要なウエイトトレーニングはもちろん下半身が中心になります。下半身のウエイトトレーニングでは体幹の筋肉も同時に使われます。
高重量をしっかりと持っているためには、腹圧を上げて体を支える必要があります。ドローインなどお腹を凹ませる運動が体幹のトレーニングとして知られていますが、腹圧はウエイトトレーニングをしている時の方が上がっています。
筋持久力を上げる方法
マラソンに必要になる筋持久力を考えると、クロスカントリーが良いです。クロスカントリーは起伏があるので平地を走るよりも筋力を必要とします。
そのためウエイトトレーニングで筋持久力を上げることを目的として特別に行わなくても良いです。
走る練習でできることは走る練習で行い、そこではできないことは別に行うべきです。
ウエイトトレーニングによるデメリット
ありません!ウエイトトレーニングを行っても有酸素系の能力が低下することはありません。唯一あげるとすると、回復に時間が必要なので走る練習へ影響する可能性があることです。しかし、これは練習の計画をしっかりと組めば問題ないです。
走る練習でも回復を考えて練習を行うと思います。ウエイトトレーニングもその一部と考えて練習の計画する必要があります。
まとめ
ウエイトトレーニングは走るための下半身・体幹の筋力強化に効果的です。ウエイトトレーニングを行っても有酸素系の能力は落ちないのでデメリットはありません。
ウエイトトレーニングでは高負荷で行う必要があります。筋持久力を強化したいのであればクロスカントリーを行いましょう。