ランニングフォームと着地 つま先着地 VS かかと着地

ランニングで「かかと着地」「つま先着地」でどちらが良いといの?

とよく聞かれることがありますが、私の考えは・・・

ぶっちゃけ、何でもいいです(笑)

着地方法の違いによってメリット・デメリットはありますが、それよりも違うポイントを意識して走った方がランニングフォームの改善には効果的です。

「つま先着地 」と「 かかと着地」で大きく異なるのは「着地時の衝撃吸収の方法」です。それぞれの着地の特徴について解説していきます。

かかと着地とつま先着地の特徴

ハーバード大学の Daniel Lieberman 教授は、裸足の走り方について多くの研究をされています。その中で着地方法の違いによる衝撃の違いについての研究があります。

つま先着地の衝撃

つま先着地だと衝撃は1つの山の形になります。山が1つなので衝撃は1回となっています。

かかと着地の衝撃

かかと着地は衝撃が2つの山の形ができます。かかとで着いた時の衝撃の山が加わっています。山が2つある分、全体の面積が大きい(衝撃が大きい)ことがわかります。

かかと着地だと2つ山がある分、つま先着地に比べて衝撃が大きいです。

つま先着地が衝撃が少ない理由

つま先着地は地面と着地する時に足の角度や速度を調節しやすいというメリットがあります。しかし、かかと着地はではそれが行えず、その結果 、衝撃も大きくなってしまいます。

そのため大きな衝撃がかかる時は自然とつま先着地になります。 前に1歩ジャンプしみて下さい。 すると、つま先から着地したと思います。これは大きな衝撃を吸収するための身体の適応です。

そのため、ジョギングで「かかと着地」の方も走るスピードが上がると自然と「つま先着地」となる傾向があります。

 着地の方法とケガ

かかと着地では膝や腰に負担がかかります。これは着地時に足関節で衝撃吸収を効率的に行えていないため、それ以外の部分で衝撃を吸収する負担がかかります。

つま先着地ではアキレス腱・ふくらはぎの筋肉に負担がかかります。着地時にアキレス腱のバネの機能を利用しているため、かかと着地に比べてアキレス腱の負担も大きいです。

また極端に着地の方法を変えることでも、ケガをします。これには「着地方法を変えた結果痛くなる」「着地方法を変えようと意識したことで痛くなる」2つの原因が考えられます。

着地方法を変えた結果痛くなる

着地の方法が変わる

衝撃の吸収の方法が変わる

着地方法が変わると身体の負担のかかる部位(膝・ふくらはぎなど)・ストレス( 衝撃・捻れる力など)が変わる

着地方法を変えようと意識したことで痛みが起こる

着地の方法を意識して変える

足首周囲の筋肉が余分に働く

過剰に筋肉が働いて、オーバーユース(使いすぎ)になる

このようなメカニズムで足に負担がかかってしまうので、急に着地方法を変えることはオススメしません。

なぜアフリカの選手は「つま先着地」が多い?

マラソンではアフリカの選手が強いですが、彼らの多くはつま先着地です。だからと言ってつま先着地にしたら速くなることはありません。 アフリカの選手は日本人に比べて下腿(すね)の骨が長く、アキレス腱が長い特徴があります。

アキレス腱が長いことで「つま先着地」した時に、そのバネの機能を利用して軽やかに走ることができます。

だから「かかと着地」の日本人がアフリカの選手をまねして、「つま先着地」にしても速くはなりません。逆にケガをしてしまいます。アフリカの選手は子どもの頃から裸足に近い状態での生活していることも、つま先着地になっている要因の1つです。

まとめ

「つま先着地」と「かかと着地」では衝撃吸収だけで見ると「つま先着地」の方が効率が良いと言われています。しかし、急に着地を変えることは身体への負担になりケガのリスクとなってしまいます。おそらく今のあなたの着地方法が、あなたの身体に合った着地なので、急に変えなることはオススメしません。

かかと着地の方へ

かかと着地の方は、かかとに厚みのある靴で走ることをオススメします。つま先着地に変えたい!という方は急に変えるとアキレス腱への負担が高いため、徐々に変えることが重要です。

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